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スマートフォンのコンパスを開いたら、明らかにおかしな方角を指していた。地図アプリで自分の向きがぐるぐる回ってしまう。そんな経験はないでしょうか。

これは故障ではなく、スマホが方角を知る仕組みそのものに理由があります。ここでは方位磁針の基本とスマホでの注意点を整理したうえで、シンプルなコンパスアプリ「キジトラコンパス」を紹介させてください。

スマホはどうやって方角を知るのか

スマートフォンには地磁気センサー(電子コンパス)という部品が入っています。これは地球が持つ弱い磁気を検出し、その向きから方角を割り出す仕組みです。原理としては、昔ながらの磁石の方位磁針と同じことをしています。

つまりスマホのコンパスは、GPSのように衛星から位置を受け取っているわけではありません。あくまで周囲の磁気を読んでいるため、磁気を乱すものがそばにあると、簡単に狂ってしまいます。

コンパスが狂う主な原因

磁石を含むもの
スマホケースの留め具のマグネット、車載ホルダー、ワイヤレス充電器、バッグの金具。これらはすぐそばで強い磁気を発するため、影響が特に大きくなります。

鉄筋・鉄骨などの構造物
建物の中、駅のホーム、地下街、橋の上などでは、周囲の鉄が地磁気を歪めます。屋内でコンパスが安定しないのは、これが理由です。

電子機器や電線
パソコン、スピーカー、電子レンジ、高圧線の近くなども磁気が乱れやすい場所です。

正確な方角を知りたいときは、建物や車から離れた屋外で確認するのが基本になります。

狂ったときは「8の字」で直す

コンパスの表示がおかしいときは、キャリブレーション(補正)を行うと改善することがあります。やり方は簡単で、スマートフォンを手に持ち、空中で大きく8の字を描くように何度か動かすだけです。

これはセンサーに、あらゆる向きの磁気データを読ませて基準を取り直させる操作です。地図アプリなどで「8の字を描いてください」と表示されるのは、この作業を促しています。マグネット付きのケースを使っている場合は、一度外してから試すとより効果的です。

「北」には2種類ある

あまり知られていませんが、北には真北(しんぽく)と磁北(じほく)の2つがあります。真北は地図上の北、地軸が指す北です。一方、磁石が指すのは磁北で、この2つは一致しません。

日本では地域によって差がありますが、磁石の指す北は真北からおおむね西寄りにずれます。このずれを偏角と呼びます。普段の生活では気にする必要はありませんが、登山で地図とコンパスを併用する場合には、この差を意識しておくと読み間違いを防げます。

キジトラコンパスは、余計なものを省きました

方角を知りたい場面は、たいてい急いでいるときです。登山道の分かれ道、初めて降りた駅の出口、地図を広げた瞬間。そんなときに読み込みが遅かったり、広告が表示されたりすると困ります。

キジトラコンパスは、開いたらすぐ方角がわかることだけを考えて作りました。東西南北が大きく表示され、キジトラ猫が向きを示します。ホーム画面に追加しておけば、電波の届かない山の中でも起動できます。