2026年8月 開発ノート
アプリストアを使わず、PWAでアプリを作っている理由
KijitoraSoftのアプリは、どれもApp StoreやGoogle Playには並んでいません。すべてブラウザで開くだけで使える「PWA(プログレッシブ・ウェブ・アプリ)」という形で公開しています。今日は、なぜこの形にこだわっているのかを、正直に書いてみようと思います。
最初にぶつかった「配布」の壁
個人でアプリを作り始めた頃、真っ先にぶつかったのが「どうやって人に使ってもらうか」という壁でした。App Storeで配布するには審査があり、年間の登録料もかかります。趣味の延長で始めた開発に、いきなりそれなりの初期費用と審査待ちの時間が発生することに、正直ためらいがありました。
また、アプリをちょっと直したいだけでも、審査に出してから反映されるまでに数日かかることもあります。「思いついたらすぐ直したい」という個人開発のスピード感とは、少し相性が悪いようにも感じていました。
PWAという選択肢との出会い
そんな時に知ったのが、PWAという仕組みです。URLを開くだけで動くWebサイトでありながら、「ホーム画面に追加」しておけば、アイコンをタップして起動できる、まるでネイティブアプリのような使い心地を実現できます。
審査もなければ、登録料もかかりません。修正したい箇所があれば、サーバー上のファイルを更新するだけで、次にアクセスした人にはすぐ新しいバージョンが届きます。この身軽さが、個人開発を続けるうえでとても心強い味方になりました。
PWAの正直なメリット
使ってみて実感したメリットは主に3つあります。1つ目は、先ほど書いた通りの更新の速さ。2つ目は、アプリストアの審査基準を気にせず、思いついた機能をすぐ試せる自由度の高さ。3つ目は、インストールしなくてもブラウザでそのまま試してもらえるため、「まず触ってもらう」までのハードルが低いことです。
正直に言うと、弱点もある
もちろん良いことばかりではありません。iOSのSafariでは、プッシュ通知などブラウザアプリに使える機能に一部制約があります。また「PWA」という言葉自体がまだ広く知られておらず、「アプリストアに無いなら怪しいのでは」と感じる方がいるのも事実です。ネイティブアプリに比べると、認知度や信頼感の面で分が悪いことは、正直に認めておきたいと思います。
それでも、この形を選び続けている理由
それでも今のところPWAを選び続けているのは、個人でひとりで開発・運営している身の丈に、この身軽さがちょうど合っているからです。反応が薄ければすぐ引っ込められますし、要望があればすぐ試せます。完璧な配布方法ではないかもしれませんが、「小さく作って、育てていく」というKijitoraSoftのやり方には、今のところ一番しっくりきています。