TXTレコードとは、DNSに自由な文字情報を登録できる設定項目のことです。AレコードやMXレコードのように「接続先を示す」という決まった役割は持たず、任意のテキストを書き込める点が最大の特徴です。その自由さを活かして、現在ではさまざまな用途に使われています。
イメージとしては、TXTレコードは表札の下に取り付けた自由記入のメモ欄です。住所や電話番号のように書く内容が決まっている欄とは違い、「宅配便は裏口へ」「この家の正式な差出人はこの3名です」といった補足情報を、必要に応じて自由に掲示できます。
誰でも参照できる公開情報なので、外部のサービスがそのドメインの持ち主の意思を確認する手段としても重宝されています。
TXTレコードの主な用途
自由に書けるという性質から、TXTレコードは実務でさまざまに活用されています。代表的なものを整理すると次のとおりです。
| 用途 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 所有権の確認 | 指定された文字列を登録する | 本人確認 |
| SPF | 送信を許可するサーバーを記載 | なりすまし対策 |
| DKIM | 電子署名の検証用の鍵を公開 | 改ざん検知 |
| DMARC | 認証失敗時の扱いを指定 | 方針の宣言 |
ドメイン所有権の確認とは
外部サービスを利用する際に、「このドメインが本当にあなたのものか確認します」と求められることがあります。このとき、サービス側から渡された指定の文字列をTXTレコードに登録します。DNSの設定を変更できるのはドメインの管理者だけなので、登録できたこと自体が所有の証明になる、という仕組みです。
メール認証での活躍
近年、TXTレコードがもっとも重要な役割を果たしているのがメールの認証です。SPF・DKIM・DMARCという3つの仕組みは、いずれもTXTレコードを使って設定します。これらを正しく登録しておくことで、自社のドメインを装ったなりすましメールを防ぎ、送ったメールが迷惑メール扱いされにくくなります。
設定を誤ると正規のメールが届かなくなることもあるため、内容をよく確認してから登録することが大切です。
設定時の注意点
TXTレコードは自由に書ける反面、書式のルールは用途ごとに厳格です。SPFであれば「v=spf1」から始めるなど、決められた形式を守らないと機能しません。1文字の誤りで無効になることもあるため、登録後は動作を確認しておきましょう。
また、同じ用途のレコードを重複して登録すると、かえって認証に失敗する原因になります。特にSPFは、1つのドメインに1件だけという決まりがあるため注意が必要です。設定を追加する際は、既存のレコードを確認したうえで行いましょう。
あわせて知っておきたい用語
- DNS(Domain Name System):
ドメイン名とIPアドレスを結びつける仕組み - SPF:
送信元サーバーのIPアドレスが正規のものかを検証する仕組み - DKIM:
電子署名でメールを検証する仕組み - DMARC:
認証失敗時の扱いを指定する仕組み

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