管理者権限(Administrator Privilege)

管理者権限(Administrator Privilege)とは、パソコンやシステムに対して、設定の変更やソフトの導入といった強い操作を行える資格のことです。日常の作業には不要ですが、機械の根幹に触れる操作では必ず求められます。

現実世界に例えると、管理者権限はマンションのマスターキーのようなものです。すべての部屋を開けられる代わりに、持ち歩けば失くしたときの被害も桁違いになります。普段は自分の部屋の鍵だけで足ります。

一般ユーザーとの違い

できること 一般ユーザー 管理者
自分の書類の編集 できる できる
ソフトの導入 できない できる
他の人の設定変更 できない できる
システム領域の書き換え できない できる

なぜ分けられているのか

制限は不便のためにあるのではありません。あらゆる操作が許された状態で作業していると、誤操作や不正なプログラムの実行が、そのまま機械全体の破壊につながります。普段は権限を絞っておくことで、被害の及ぶ範囲を自分の領域だけに抑えられます。

確認画面が出る理由

Windowsでソフトを入れるとき、画面が暗くなって確認を求められます。これはUACという仕組みで、管理者であっても強い操作の直前には必ず本人の意思を確かめるものです。裏で勝手に実行されるのを防ぐための、最後の関門にあたります。

「管理者として実行」

操作としてよく使う機能です。右クリックからこれを選ぶと、そのソフトだけが強い権限で動きます。ログインし直す必要はありません。ただし、そのソフトの中で行うことすべてが強い権限になるため、選ぶ前に必要かどうかを考えてください。

OSごとの呼び方

言葉は環境で変わります。Windowsでは「管理者(Administrator)」、LinuxやmacOSでは「root」や「スーパーユーザー」と呼ばれます。macやLinuxでは、命令の前にsudoと付けて一時的に権限を借りる書き方が一般的です。

会社の端末では持たされない

職場では制限されるのが普通です。勝手なソフトの導入や設定変更を防ぎ、機器の状態をそろえて管理するため、利用者には一般権限だけを与える運用が広く取られています。必要な作業は情報システムの担当者へ依頼する形になります。

狙われやすいのはここ

攻撃する側から見ると、最大の目標です。まず一般権限で侵入し、そこから管理者権限を奪い取ろうとする段取りが定石とされています。管理者のパスワードを使い回さない、多要素認証を掛ける、といった守りが効いてきます。

日常は一般権限で

個人のパソコンでも心がけたい点があります。普段使うアカウントは一般権限にしておき、必要なときだけ管理者のパスワードを入力する形が安全です。最初から管理者で使い続けるより、事故の被害をひと回り小さくできます。

あわせて知っておきたい用語

  • root権限
    UNIX系のOSにおける最上位の権限です。
  • アカウント
    システムを利用するための利用者の登録情報です。
  • ロール
    役割ごとに権限をまとめたものです。
  • 認可
    何をしてよいかを決めることです。

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