基本設計とは、要件定義で決まった内容をもとに、システムの「利用者から見える部分」の仕様を決める設計工程のことです。画面のレイアウト、帳票の形式、データベースの構造、他システムとの連携などを設計書にまとめます。「外部設計」とも呼ばれます。
現実世界でいえば、家づくりの「間取り図と外観デザインの決定」のようなものです。施主(発注者)と一緒に「玄関はここ、窓はこの大きさ、コンセントはこの位置」と、住む人の目に見える部分を具体的に固めていきます。壁の中の配線をどう通すか(内部の作り)は、次の詳細設計の仕事です。
基本設計で決めること
- 画面設計
画面のレイアウト、入力項目、ボタンの動き、画面遷移の流れを決めます。 - 帳票設計
請求書や一覧表など、出力する書類の様式を決めます。 - データベース設計
ER図などを使って、データの構造(テーブルや項目)を決めます。 - 外部インターフェース設計
他システムとのデータ連携の形式やタイミングを決めます。
基本設計フェーズの主な成果物
基本設計工程では、決めた内容を発注者と共有できる形の文書として残します。次の詳細設計、さらには結合テストの基準にもなる重要な資料です。
| 成果物 | 記載する内容 |
|---|---|
| 基本設計書 | システムの仕様全体をまとめた文書。他の成果物の土台になる。 |
| 画面設計書 | 画面のレイアウト、入力項目、ボタンの動き、画面遷移の流れ。 |
| 帳票設計書 | 請求書や一覧表など、出力する書類のレイアウトと項目。 |
| データベース設計書(ER図・テーブル定義書) | データの構造、テーブルや項目、それらの関連。 |
| 外部インターフェース仕様書 | 他システムとのデータ連携の形式やタイミング。 |
これらは発注者と開発者が完成形のイメージを合わせるための文書でもあるため、認識のずれが無いよう確認しながら進めることが大切です。
詳細設計との違い
| 工程 | 視点 | 主な読み手 |
|---|---|---|
| 基本設計(外部設計) | 利用者から「見える」部分の仕様。何をどう見せるか。 | 発注者・利用者(合意のため) |
| 詳細設計(内部設計) | プログラムの「中身」の作り方。どう実装するか。 | 開発者(実装のため) |
基本設計が重要な理由
基本設計書は、発注者と開発者が「完成形のイメージ」を共有するための合意の文書です。ここでの認識ずれは、後工程に進むほど直すコストが膨らみます。また、基本設計は結合テストの確認基準にもなります。「基本設計で決めたとおりに機能同士が連携するか」を確かめるのが結合テストであり、設計とテストは対応関係にあります(V字モデル)。

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