シンボリックリンク(Symbolic Link)とは、別の場所にあるファイルやフォルダを指し示す、道しるべの役目をする特殊なファイルのことです。実体は別の場所にありますが、リンクを開けば本体を開いたのと同じように扱えます。
現実世界に例えると、シンボリックリンクは「本体は3階の資料室にあります」と書かれた案内板のようなものです。案内板そのものは薄い板一枚ですが、たどれば必ず本物にたどり着けます。板を捨てても、資料は無事です。
ショートカットとの違い
| 項目 | シンボリックリンク | ショートカット |
|---|---|---|
| 扱う層 | OSのファイル管理 | 画面まわりの機能 |
| 他のソフトから | 本体として見える | ただのファイルに見える |
| コマンドで開く | たどれる | たどれない |
| 主に使う場所 | Linux、macOS | Windowsの画面操作 |
OSが理解している点が違う
ここが決定的な差です。シンボリックリンクはOSのファイル管理そのものに組み込まれているため、どのソフトから見ても本体があるかのように振る舞います。ショートカットは画面上の仕掛けにすぎず、プログラムから開こうとしても中身は本体になりません。
ハードリンクとの違い
もう一つ似たものがあります。ハードリンクは同じ実体に別の名前を付けたもので、元を消しても中身は残ります。シンボリックリンクは道しるべなので、指し示す先が消えれば行き止まりになります。柔軟な代わりに、切れることがあります。
どんな場面で使うか
実務でよく登場します。設定ファイルを一か所にまとめて各所からリンクさせる、容量の大きなデータを別のディスクへ逃がして元の場所からたどれるようにする、複数の版のうち使うものを切り替える。いずれも本体を動かさずに済むのが利点です。
Windowsでも使える
Linux特有のものと思われがちですが、そうではありません。Windowsにもシンボリックリンクの仕組みがあり、コマンドで作成できます。ただし作成には管理者権限が必要な場合があり、日常の画面操作ではショートカットのほうが手軽です。
リンク切れに注意
いちばん多い困りごとです。指し示す先を移動したり名前を変えたりすると、リンクはそのまま残りながら、たどっても何も無い状態になります。見た目では判別しにくいため、本体を動かすときはリンクの張り直しまで含めて考えてください。
輪になると危険
もう一つの落とし穴があります。AがBを指し、BがAを指す、といった輪ができると、たどり続けるプログラムが止まらなくなります。フォルダをまるごと複製したり検索したりする処理で問題になりやすく、多くのOSはたどる回数に上限を設けています。
作り方
操作は難しくありません。Linuxやmacでは「ln -s」という命令を、Windowsでは「mklink」という命令を使います。いずれも「どこに作るか」と「どこを指すか」を順に指定するだけです。指す先は、絶対の位置で書いておくほうが後から動かしても壊れにくくなります。

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