デーモン(Daemon)とは、利用者が直接操作しなくても、コンピューターの裏側でバックグラウンドとして常時稼働し続けるプログラムのことです。主にUNIXやLinuxといったOSで使われる呼び方で、Windowsでいう「サービス」に近い役割を担っています。
現実世界に例えると、店舗の裏方で黙々と働き続けるスタッフのような存在です。お客様の目には触れませんが、仕入れや在庫管理、清掃などを絶えず行うことで、表側のサービスが滞りなく提供され続けるよう支えています。
デーモン図解
デーモンの特徴
デーモンは、画面上に操作画面(ウィンドウ)を持たず、利用者が意識しないところで動き続けるのが大きな特徴です。多くの場合、コンピューターの起動と同時に自動的に立ち上がり、システムが停止するまで動作し続けます。名前の最後に「d」を付けて呼ばれることが多く、この命名の習慣もUNIX系OSの伝統のひとつです。
代表的なデーモン
- httpd
Webサーバーとして、ブラウザからのリクエストに応答するデーモン。 - sshd
離れた場所からサーバーへ安全に接続するための通信を処理するデーモン。 - cron
あらかじめ決めた時刻や間隔で、指定した処理を自動的に実行するデーモン。
デーモンとサービスの違い
Windowsでは、同様にバックグラウンドで動き続けるプログラムを「サービス」と呼びます。呼び方や管理の仕組みはOSによって異なりますが、「利用者が意識せずとも裏で働き続けるプログラム」という基本的な考え方は共通しています。
デーモンの起動・管理
デーモンは、システム管理者が専用のコマンドを使って、起動・停止・再起動を行ったり、正常に動作しているかどうかを確認したりすることができます。サーバーの安定運用のためには、必要なデーモンが正しく動き続けているかを日頃から把握しておくことが重要です。
名前の由来
「デーモン(daemon)」という単語は、英語で悪魔を意味する「demon」とスペルが似ていますが、由来はギリシャ神話に登場する、人知れず人を助ける精霊「ダイモーン」だとされています。目立たないところで黙々と働き続けるという性質が、この名付けの由来にふさわしいとして親しまれてきました。
デーモンとセキュリティ
デーモンは常時稼働し外部からの通信を受け付けるものも多いため、不要なデーモンを動かしたままにしておくと、それだけ不正アクセスの入り口を増やしてしまうことにもつながります。サーバーを安全に運用するうえでは、本当に必要なデーモンだけを稼働させ、使わないものは停止しておくという管理の考え方が重視されています。


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