Flash(フラッシュ/Adobe Flash)とは、かつてウェブ上で動画やアニメーション、ゲームなどを動かすために広く使われていた技術のことです。2020年12月31日をもって提供元のサポートが終了し、現在は使われていません。
現実世界に例えると、Flashは役目を終えて撤去された立体交差のようなものです。かつては無くてはならない通り道でしたが、周りの道路が整備されるにつれて必要性が薄れ、老朽化を理由に取り壊されました。
何ができた技術だったのか
ウェブページがまだ文字と画像を並べるだけだった時代に、Flashはなめらかに動くアニメーションや、その場で遊べるゲーム、動画の再生を可能にしました。閲覧する側は「Flash Player」という追加のソフトを入れて利用しました。
広まった理由
当時のブラウザは、種類によって表示や動作の差が大きいという問題を抱えていました。Flashを使えば、どのブラウザでも同じように動かせたため、作り手にとって扱いやすく、急速に普及しました。
抱えていた問題
| 問題 | 内容 |
|---|---|
| 安全性 | 弱点が繰り返し見つかり、攻撃の入口になった |
| 電池の消耗 | 処理が重く、携帯端末では電池を大きく減らした |
| 追加が必要 | 閲覧するたびに専用ソフトの導入と更新を求められた |
| 閉じた仕組み | 一社が握る技術で、標準規格ではなかった |
スマートフォンが転機になった
2010年、アップルが自社の携帯端末でFlashを採用しないという方針を公にしました。安全性と電池の持ちを理由に挙げたこの判断は、業界全体の流れを大きく変える契機となりました。
終了までの流れ
2017年、提供元は関係各社とともに、3年後の2020年末でサポートを終えると予告しました。予告から終了までに時間を置いたのは、Flashで作られた資産の移行に猶予を持たせるためです。
2021年1月に実行が止まった
サポート終了後の2021年1月12日以降、Flash Playerの中でFlashの内容が動かないようにされました。提供元は、安全のためにソフトそのものを削除するよう強く呼びかけています。
今は何で置き換えられたか
Flashが担っていた役割は、ブラウザ本体に標準で備わる仕組みへ引き継がれました。追加のソフトを入れなくても、動画もアニメーションもゲームも動くようになっています。
残された課題
企業の業務システムや教材の中には、Flashで作られたものが数多くありました。作り直しに費用がかかるため、対応に追われた組織は少なくありません。特定の技術に頼りきることの危うさを示す事例として、今も語られています。
作品を残す取り組み
Flashで作られたアニメーションやゲームには、その時代の文化を映したものが数多くありました。失われてしまうことを惜しみ、有志が作品を集めて保存し、今の環境でも見られるようにする活動が続けられています。

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