プライベートクラウドとは、クラウドの仕組み(必要なときに必要な分だけ使えるサーバー環境)を、自社専用に構築・利用する形態のことです。不特定多数で共用するAWSやAzureなどの「パブリッククラウド」に対して、自社だけの占有環境である点が特徴です。
現実世界でいえば、「自家用の送迎車」のようなものです。パブリッククラウドが便利な「タクシー・バス」(誰でも使えて維持は事業者任せ)だとすれば、プライベートクラウドは自社専用の車を持つイメージです。コストはかかりますが、他の乗客を気にせず、内装も走り方も自社の都合に合わせられます。
プライベートクラウドの2つの形態
| 形態 | 特徴 | 例えると |
|---|---|---|
| オンプレミス型 | 自社の設備内にクラウド環境を構築する。統制は最大だが、構築・運用の負担も大きい。 | 自宅の車庫に自家用車を持つ |
| ホスティング型 | 事業者の設備内に自社専用領域を用意してもらう。負担を抑えつつ専有できる。 | 専属運転手付きのハイヤー契約 |
パブリッククラウドとの違い
最大の違いは「専有か共用か」です。プライベートクラウドは、セキュリティ要件やカスタマイズの自由度が高く、金融機関や官公庁など、データの取り扱いに厳しい規制がある組織で選ばれます。一方、パブリッククラウドは初期投資が不要で、使った分だけの支払いで済み、規模の拡大・縮小も自在です。近年は、両者を組み合わせる「ハイブリッドクラウド」(機密データはプライベート、変動の大きい処理はパブリック)という使い方も一般的になっています。
選ばれる理由と課題
プライベートクラウドが選ばれる主な理由は、セキュリティとコンプライアンス(データを社外に置けない規制への対応)、性能の安定(他社の利用の影響を受けない)、既存システムとの密な連携です。課題は、初期投資と運用の専門人材が必要になること、そしてパブリッククラウドのような俊敏な拡張が難しいことです。
あわせて知っておきたい用語
- クラウド:
ネットワーク越しにITリソースを使う仕組みの総称です。 - パブリッククラウド:
AWSやAzureなど、共用型のクラウドサービスです。 - オンプレミス:
自社設備でシステムを持つ従来の形態。プライベートクラウドの土台になることもあります。 - ハイブリッドクラウド:
プライベートとパブリックを組み合わせる利用形態です。

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