IPアドレス(英:Internet Protocol Address)とは、インターネットや社内ネットワーク(LAN)に接続されたスマートフォン、パソコン、サーバーなどの機器に割り当てられる「識別番号」です。
現実世界における「住所」や「電話番号」に相当し、ネットワーク上でデータの送信元と送信先を正しく特定し、迷子にならずに通信を行うために不可欠な役割を果たします。
グローバルIPとプライベートIP
IPアドレスには、インターネットという「外の世界」で使うものと、自宅や会社といった「内の世界」で使うものの2種類が存在します。
| 種類 | 役割・特徴 | 現実世界に例えると |
|---|---|---|
| グローバルIPアドレス | インターネット上で世界に一つだけの固有の番号。プロバイダやクラウド事業者(AWS/GCPなど)から割り当てられる。 | 会社の「代表住所」 (外部の人が手紙を送るための住所) |
| プライベートIPアドレス (ローカルIPアドレス) |
自宅のWi-Fiや社内ネットワークの中だけで通用する番号。Wi-Fiルーターなどが自動的に割り当てる。 | 会社の「内線番号」 (社内の人同士だけで通じる番号) |
IPv4とIPv6(バージョンの違い)
IPアドレスの表記方法には、新旧2つのルール(バージョン)が混在しています。
- IPv4(アイピーブイフォー/アイピーブイヨン):
192.168.1.1のように、0〜255の数字を4つ並べて表現する従来からのルールです。約43億個の住所を作れますが、世界中のスマホやIoT機器の普及により、完全に数が足りなくなってしまいました(IPアドレス枯渇問題)。 - IPv6(アイピーブイシックス/アイピーブイロク):
2001:0db8:0000:0000:0000:0000:0000:0001のように、英数字を8つのブロックに分けて表現する新しいルールです。事実上「無限(約340澗個)」の住所を作れるため、IPv4に代わって徐々に普及が進んでいます。
システム開発における重要キーワード
Webサービスやインフラを構築する際、IPアドレスとセットで必ず登場する用語です。
- DNS(Domain Name System):
数字の羅列であるIPアドレス(例:142.250.196.110)を、人間が覚えやすい「ドメイン名(例:google.com)」に変換してくれる、インターネット上の「電話帳」のような仕組みです。 - ポート番号 (Port Number):
IPアドレスが「建物の住所」だとすれば、ポート番号はその建物の中の「部屋番号(または窓口)」に相当します。Webサイトを表示する通信は「80番(HTTP)」や「443番(HTTPS)」、サーバーを遠隔操作する通信は「22番(SSH)」というように、通信の目的ごとに窓口が決められています。 - 静的IP(固定IP)と動的IP:
スマホや個人のPCは、接続のたびにIPアドレスが変わる「動的IP」が使われます。一方、Webサイトを公開するサーバーやデータベースは、住所がコロコロ変わると外部からアクセスできなくなるため、絶対に変わらない「静的IP(固定IP)」を割り当てて運用します。

コメント