IPv6(アイピーブイシックス)とは、インターネット上の機器に住所(IPアドレス)を割り当てるための新しい規格のことです。正式には「Internet Protocol version 6」といい、従来の規格「IPv4」でアドレスが足りなくなった問題を解決するために作られました。
現実世界でいえば、「電話番号の桁数を大幅に増やした」ようなものです。人口が増えて番号が足りなくなったので、桁数を増やして事実上無限の番号を用意した——IPv6はまさにそれで、IPv4の約43億個に対し、約340澗(かん)個(340兆の1兆倍の1兆倍)という、地球上の砂粒より多いアドレスを扱えます。
なぜIPv6が必要になったのか
従来のIPv4は約43億個のアドレスしか用意できず、スマホやIoT機器の爆発的な増加により、新規に配れるアドレスは2011年前後に事実上尽きました。当面は1つのアドレスを複数の機器で共有する技術(NAT)でしのいでいますが、根本的な解決策として、桁数を大幅に増やしたIPv6への移行が進められています。
IPv4との違い
| 項目 | IPv4 | IPv6 |
|---|---|---|
| アドレスの数 | 約43億個(既に枯渇) | 約340澗個(事実上無限) |
| 表記の例 | 192.168.1.1 | 2001:db8::1 |
| 表記のルール | 数字4組をドットで区切る | 16進数8組をコロンで区切る |
IPv6で通信は速くなる?
「IPv6にすると速くなる」とよく言われますが、正確には規格自体の速度差ではなく、通り道の混雑の違いによるものです。日本の多くの光回線では、IPv6用に「IPoE」という混雑しにくい新しい接続経路が用意されており、従来のIPv4経路(PPPoE)の渋滞を避けられるため、結果として快適になるケースが多いのです。現在はIPv4とIPv6を併用する移行期にあり、両対応の接続サービスが主流になっています。
あわせて知っておきたい用語
- IPアドレス:
ネットワーク上の機器の住所。IPv6はその新しい規格です。 - プロトコル(protocol):
通信のルールの取り決め。IP(インターネットプロトコル)もその1つです。 - NAT:
1つのアドレスを複数機器で共有する技術。IPv4の延命に使われています。 - IoT:
あらゆるモノがネットにつながる仕組み。IPv6の広大なアドレス空間が活きる分野です。

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