AES(Advanced Encryption Standard)

AES(エーイーエス、Advanced Encryption Standard)とは、データを第三者に読まれないように変換する「暗号化」の方式の一つで、現在世界で最も広く使われている標準的な暗号方式です。強力でありながら処理が速いため、通信やファイルの保護など、あらゆる場面で採用されています。

現実世界でいえば、非常に頑丈な金庫と、その鍵のようなものです。大切な書類(データ)を金庫に入れて鍵をかければ、鍵を持つ人以外は中身を見られません。AESでは、正しい鍵を持つ相手だけが元のデータに戻せる仕組みになっています。

AESの仕組み

AESは、暗号化と復号(元に戻すこと)に同じ鍵を使う「共通鍵暗号」という方式です。データを一定の大きさのかたまりに区切り、鍵を使って何度もかき混ぜるように変換することで、元の内容が分からない状態にします。受け取った側は、同じ鍵を使うことで元のデータを取り出せます。鍵の長さには128ビット・192ビット・256ビットがあり、長いほど強固になります。

共通鍵暗号と公開鍵暗号

暗号方式は大きく2種類に分けられ、AESは共通鍵暗号にあたります。

種類 特徴 ひとことで言うと
共通鍵暗号
(AESなど)
暗号化と復号に同じ鍵を使う。処理が速く、大量のデータ向き。 1本の鍵で開け閉め
公開鍵暗号 暗号化用と復号用で別々の鍵を使う。鍵の受け渡しが安全だが、処理は遅め。 2本の鍵を使い分け

AESの特徴

AESが世界標準として広く使われているのには、理由があります。

  • 安全性が高い
    現実的な時間では解読が困難とされ、政府機関でも採用されるほど信頼されています。
  • 処理が速い
    暗号化・復号の計算が速く、大量のデータでも軽快に扱えます。
  • 幅広く対応
    多くの機器やソフトが対応しており、さまざまな環境で使えます。

AESが使われる場面

AESは、私たちの身近なところで数多く使われています。Wi-Fiの通信を守る仕組み(WPA2など)、Webサイトとの安全な通信(HTTPS)、スマホやパソコンのデータ保護、ファイルやディスクの暗号化など、安全が求められるほぼすべての場面で活躍しています。普段は意識しなくても、私たちの情報はAESによって日々守られています。

あわせて知っておきたい用語

  • 暗号化
    データを第三者に読まれないよう変換すること。AESはその方式の一つです。
  • 共通鍵暗号
    暗号化と復号に同じ鍵を使う方式。AESが代表例です。
  • 公開鍵暗号
    暗号化用と復号用で別々の鍵を使う方式です。
  • HTTPS
    Webサイトとの通信を暗号化する仕組み。AESが使われています。
  • WPA
    Wi-Fiの通信を守るセキュリティ方式。WPA2以降ではAESが使われています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました