hostsファイル(ホスツファイル)とは、ドメイン名(ホスト名)とIPアドレスの対応関係を、パソコンやスマートフォンの内部にあらかじめ記録しておくテキストファイルのことです。Webサイトへアクセスする際、通常はDNSサーバーに問い合わせて名前解決を行いますが、hostsファイルに記述があれば、DNSサーバーへの問い合わせより先にその内容が優先して使われます。
現実世界でいえば、hostsファイルは「自分専用の連絡先メモ」のようなものです。DNSサーバーという「104番の電話帳案内サービス」に毎回問い合わせなくても、よく使う相手の電話番号を手元のメモに書いておけば、すぐに連絡できます。hostsファイルも同様に、特定のドメイン名について自分だけの対応関係をあらかじめ書いておける仕組みです。
hostsファイルの仕組み
Webブラウザなどがドメイン名からIPアドレスを調べる際、まずhostsファイルの内容が確認されます。該当する記述があればそのIPアドレスが使われ、DNSサーバーへの問い合わせは行われません。記述がない場合にのみ、通常どおりDNSサーバーへの問い合わせに進みます。この優先順位により、DNSの設定を変更せずに、端末単位で名前解決の結果を上書きできるという特徴があります。
主な使い道
- 開発・検証環境の切り替え
本番公開前のWebサイトに、正式なドメイン名のままアクセスして表示確認を行う。 - 社内システムの名前解決
社外のDNSに登録しない社内限定のサーバー名を、関係者の端末だけで使えるようにする。 - 特定サイトへのアクセス制限
広告配信サーバーなどのドメインを無効なIPアドレスに向け、アクセスをブロックする。
保存場所
hostsファイルの保存場所は、OSによって異なります。
| OS | ファイルパス |
|---|---|
| Windows | C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts |
| macOS/Linux | /etc/hosts |
記述の書き方
hostsファイルには、1行ごとに「IPアドレス ドメイン名」の形式で記述します。例えば「192.168.1.10 sample.local」のように、半角スペースまたはタブで区切って書きます。行の先頭に「#」を付けるとその行はコメントとして無視されます。編集にはメモ帳などのテキストエディタを使用し、管理者権限で保存する必要があります。
編集時の注意点
hostsファイルはDNSより優先して使われるため、誤った記述をするとサイトに正しく接続できなくなるおそれがあります。編集前には内容をバックアップし、変更後に意図した通信ができているか確認しましょう。また、ブラウザやOS側にDNSキャッシュが残っていると変更が反映されないことがあるため、必要に応じてキャッシュのクリアも行います。
あわせて知っておきたい用語
- DNS(Domain Name System)
ドメイン名とIPアドレスを対応づける、インターネットの住所案内の仕組みです。 - IPアドレス
ネットワーク上の機器を識別するための番号です。 - ドメイン名
Webサイトなどの場所を示す、人が読みやすい文字列の住所です。 - DNSキャッシュ
一度調べた名前解決の結果を一時的に保存しておく仕組みです。


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