ハイパーバイザー(Hypervisor)とは、1台の物理的なコンピュータの上で、複数の仮想マシンを同時に動かすための土台となるソフトウェアです。CPUやメモリ、ストレージといった物理的な資源を分割し、それぞれの仮想マシンへ割り当てて管理する役割を担います。
現実世界に例えると、ハイパーバイザーは「1つの建物を複数の部屋に区切って貸し出す大家さん」のようなものです。電気や水道といった限られた設備を各部屋へ適切に配分し、入居者同士が互いに干渉しないよう管理してくれます。
ハイパーバイザー図解
名前の由来
OSがプログラムを管理する仕組みを「スーパーバイザー(監督役)」と呼んでいたことに対し、そのOS自体をさらに上位から管理するという意味で「ハイパーバイザー」と名付けられました。OSの上位に立つ存在という位置づけが、名前にそのまま表れています。
ハイパーバイザーの仕組み
ハイパーバイザーは、物理的なハードウェアと仮想マシンの間に位置し、各仮想マシンからのハードウェアへの要求を仲介・調整します。これにより、それぞれの仮想マシンは「自分専用のコンピュータがある」かのように動作でき、1台の物理サーバー上で異なるOSを同時に稼働させることも可能になります。
2つの種類
| 種類 | 構成 | 特徴 |
|---|---|---|
| タイプ1(ベアメタル型) | ハードウェア上に直接インストールする | 処理性能が高く、サーバー用途で主流 |
| タイプ2(ホスト型) | WindowsなどのOS上にソフトとして導入する | 手軽に導入できるが、性能面では劣る |
主な用途
ハイパーバイザーは、サーバーの台数を減らして運用コストを抑える「サーバー仮想化」や、クラウドサービスの基盤技術として広く使われています。私たちがクラウド上で仮想サーバーを1台借りるとき、その裏側では巨大な物理サーバーの上でハイパーバイザーが動作しています。
導入のメリット
ハイパーバイザーによる仮想化を導入すると、物理サーバーの台数を減らせるため、設置スペースや電力消費、機器の購入・保守にかかるコストを抑えられます。さらに、仮想マシンはファイルとして扱えるため、まるごと複製してバックアップを取ったり、別の物理サーバーへ移し替えたりといった柔軟な運用が可能になる点も大きな利点です。
コンテナとの違い
似た技術として「コンテナ」があります。ハイパーバイザーはOSごと丸ごと仮想化する一方、コンテナはOSの一部を共有して、アプリの実行環境だけを分離するという違いがあります。コンテナのほうが軽量で起動が速い反面、異なるOSを動かすことはできません。


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