D-Sub(ディーサブ)とは、横から見た外枠の形がアルファベットのDに似ている、台形をした接続端子の総称のことです。正式にはD-subminiatureといい、パソコンの背面で長く使われてきた、見覚えのある端子です。
現実世界に例えると、D-Subの台形は上下を間違えられない鍵穴のようなものです。左右対称でないため、逆さまには差さりません。力任せに押し込んでピンを曲げてしまう事故を、形そのもので防いでいます。
D-Sub端子 図解
代表的なD-Sub端子
| 呼び名 | ピンの数 | 主な用途 |
|---|---|---|
| D-Sub 9ピン | 9本(2列) | シリアル通信 |
| D-Sub 15ピン | 15本(3列) | 映像の出力 |
| D-Sub 25ピン | 25本(2列) | プリンターの接続など |
「D」は形のこと
名前の由来は単純です。金属の外枠が台形をしており、横から見るとアルファベットのDのように見えることから、この名が付きました。「Dサブミニチュア」を縮めた呼び方で、特定の一つの端子を指す言葉ではありません。ピンの数が違うものを、まとめて指しています。
ピンの数で種類が分かれる
区別はピンの本数でします。9本、15本、25本などがあり、「D-Sub 15ピン」のように数を添えて呼ぶのが一般的です。同じ本数でも、ピンが二列に並ぶか三列に並ぶかで別物になることがあるため、本数だけでは決められない場合もあります。
映像用の15ピン
もっとも見かけたのがこれです。三列に15本のピンが並んだもので、パソコンとディスプレイをつなぐ映像用の端子として、長く標準の座にありました。VGA端子とも呼ばれます。信号が電圧の強弱で送られるため、ケーブルが長くなると画面がにじむことがあります。
通信用の9ピン
もう一つよく使われたのが9ピンです。データを一本の線で順番に送るシリアル通信の端子として、周辺機器や計測機器との接続に使われてきました。RS-232Cという規格の端子といえば、たいていこの形を指します。今も産業機器の世界では現役です。
両脇のネジで固定する
特徴的なのが両脇のネジです。差し込んだあと、指またはドライバーで締めて固定します。抜けにくいという利点があり、振動のある場所や、外れると困る機器で重宝されてきました。その反面、抜き差しには手間がかかります。
今も残っている場所
家庭ではほとんど見なくなりましたが、消えたわけではありません。会議室のプロジェクター、工場の制御機器、店舗のレジ周り、業務用の計測機器など、設備を長く使い続ける現場では現役です。新しい規格へ移りにくい事情がある場所ほど、しぶとく残っています。
変換するときの注意
新しいパソコンには、この端子が付いていません。変換アダプターを使うことになりますが、映像用の15ピンは信号の性質が今のものと異なるため、形だけを合わせる変換器では映りません。信号を作り替える回路が入った製品を選ぶ必要があります。


コメント