RDCMan(Remote Desktop Connection Manager/アールディーシーマン)とは、複数のパソコンやサーバーへのリモートデスクトップ接続を、1つの画面でまとめて管理できるMicrosoft製の無償ツールのことです。接続先が数台程度であれば標準の「リモートデスクトップ接続」でも十分ですが、数十台以上を扱う現場では、この専用ツールが重宝されてきました。
現実世界に例えると、RDCManは複数の部屋を一括管理できる警備室のモニター盤のようなものです。1つずつ別の窓口で確認する代わりに、登録した接続先をツリー状に整理し、必要なときにすぐ切り替えて確認できます。
RDCManの特徴
RDCManでは、接続先のサーバーをグループごとにツリー構造で整理し、タブを切り替えるだけで別のサーバーの画面に瞬時に移動できます。標準のリモートデスクトップ接続のように、1台につき1つのウィンドウを開く必要がなく、多数の接続先を1つのアプリの中で見渡せる点が大きな特徴です。
主な機能
接続先ごとにサーバー名やユーザー名、パスワードなどの設定を保存しておけるため、毎回同じ情報を入力する手間を省けます。グループ単位でまとめて設定を変更できる機能もあり、多数のサーバーを効率よく管理するための工夫が随所に盛り込まれています。
通常のリモートデスクトップ接続との違い
| 項目 | 標準のリモートデスクトップ接続 | RDCMan |
|---|---|---|
| 接続先の管理 | 1台ずつ個別に入力・接続 | ツリー構造でまとめて管理 |
| 画面の切り替え | ウィンドウを都度切り替え | タブで瞬時に切り替え |
| 向いている台数 | 数台程度 | 数十台以上 |
使い方の流れ
まず接続先のグループを作成し、その中にサーバーごとの接続情報を登録していきます。登録が済めば、ツリーから目的のサーバーをクリックするだけで接続でき、作業のたびに接続先の情報を入力し直す必要がありません。
向いている利用シーン
RDCManは、データセンターや社内システムを運用する管理者が、多数のサーバーを日常的に切り替えながら操作するような場面で特に力を発揮します。障害対応など、複数のサーバーを短時間で確認して回る必要がある業務とも相性が良いツールです。
メリット
最大の利点は、1つの画面で多数の接続先を効率よく行き来できることです。接続情報を保存しておけるため、日々の作業を素早く始められ、管理台数が多いほどそのメリットを実感しやすくなります。
デメリット・注意点
RDCManは、Windowsパソコンでのみ動作し、スマートフォンやタブレットからは利用できません。また、あくまで接続先を効率よく管理するためのツールであり、通信そのものの安全性は標準のリモートデスクトップ接続と同じ仕組みに依存している点にも留意が必要です。
現在の位置づけ
RDCManは長年、システム管理者の間で広く使われてきましたが、保存した接続情報の扱いに関する脆弱性が指摘されたことを受け、Microsoftの公式サイトからの提供が停止されました。現在では、後継として案内されているWindows Admin Centerや、同様の機能を持つ他社製・オープンソースのツールへの移行が進んでいます。
あわせて知っておきたい用語
- リモートデスクトップ(Remote Desktop):
離れた場所にあるパソコンの画面を、手元の端末から操作する仕組みです。 - RDP(Remote Desktop Protocol):
リモートデスクトップ接続で使われる、Microsoftの通信プロトコルです。 - Windows Admin Center:
RDCManの後継として案内されている、Webベースの管理ツールです。 - 脆弱性(ぜいじゃくせい):
システムに存在する、悪用されるおそれのある欠陥や弱点のことです。

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