AWS(Amazon Web Services)

AWS(Amazon Web Services)とは、Amazon.com社が提供する世界最大シェアのクラウドコンピューティングサービスです。

サーバー、ストレージ、データベースといったシステム開発に必要なITインフラを、自社で物理的な機器を購入・所有することなく、インターネット経由で「必要な時に必要な分だけ」借りることができるプラットフォームです。Google Cloud (GCP) や Microsoft Azure と並ぶ、現代のシステム開発において最も標準的なクラウド環境の一つです。

従来のインフラ構築(オンプレミス)との違い

自社でサーバー機器を購入して設置・運用する従来の方式を「オンプレミス」と呼びます。AWSなどのクラウドを利用することで、システム開発のスピードとコストの考え方は劇的に変化しました。

項目 オンプレミス(従来の自社保有) AWS(クラウド)
導入スピード 機器の選定、購入、納品までに数週間〜数ヶ月かかる。 ブラウザ画面から数クリックで、数分後にはサーバーが立ち上がる。
コスト構造 サーバー機器代などの高額な「初期費用」がかかる。 初期費用ゼロ。使った分だけ支払う「従量課金制」
運用・保守 ハードディスクの故障対応やパーツ交換などを自社で行う必要がある。 物理的なデータセンターの管理やハードウェアの保守はすべてAmazon側が行う

AWSを構成する代表的なサービス

AWSには200種類以上の膨大なサービスが存在しますが、システム開発の基礎となる代表的なものは以下の3つです。他のクラウド(GCPなど)でも必ず類似のサービスが存在します。

  • Amazon EC2 (Elastic Compute Cloud)
    クラウド上に構築する「仮想サーバー」です。OSの種類、必要なCPU(vCPU)の性能、メモリの容量などを自由に選択して起動できます。(GCPの Compute Engine に相当します)
  • Amazon S3 (Simple Storage Service)
    容量無制限でデータを保存できる「オブジェクトストレージ」です。画像ファイルや動画、バックアップデータの保存先として非常に安価で安全に利用できます。(GCPの Cloud Storage に相当します)
  • Amazon RDS (Relational Database Service)
    MySQLやPostgreSQLなどのリレーショナルデータベースを、セットアップの手間なく簡単に利用できるサービスです。面倒なバックアップ作業などを自動化してくれます。(GCPの Cloud SQL に相当します)

あわせて知っておきたい用語

クラウドインフラを扱う際、開発現場で頻出する用語です。

  • スケーラビリティ(拡張性)
    システムの負荷(アクセス数など)に合わせて、サーバーの性能を上げたり(スケールアップ)、サーバーの台数を増やしたり(スケールアウト)することが容易にできる性質のことです。
  • マネージドサービス
    ソフトウェアのインストール、アップデート、バックアップといった面倒な運用管理を、クラウド事業者(AWS側)が代行してくれるサービス形態のことです。開発者は「インフラの保守」ではなく「アプリの開発」に専念できるようになります。
  • リージョンとアベイラビリティゾーン (AZ)
    「リージョン」は東京や大阪といった物理的なデータセンター群のある地域を指します。1つのリージョンの中はさらに複数の「アベイラビリティゾーン (AZ)」(独立したデータセンター)に分かれており、これらをまたいでシステムを構築することで、災害時などでもシステムが止まらない高い可用性(安全性)を実現します。

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