Amazon EC2(イーシーツー)は、AWS(Amazon Web Services)が提供する仮想サーバーのサービスです。正式名称は「Amazon Elastic Compute Cloud」で、Cが2つ並ぶことからEC2と呼ばれています。インターネット経由で好きな性能のサーバーを借り、必要なときにすぐ使い始められます。
イメージとしては、EC2は必要なときに必要な広さだけ借りられる貸しオフィスのようなものです。自分でビルを建てる(サーバー機器を購入する)必要はなく、契約すればその日から使えます。手狭になれば広い部屋に移り、不要になれば解約すればよい——この身軽さがEC2の最大の魅力です。
従来は、サーバーを1台用意するのに機器の購入や設置、配線といった準備で何週間もかかっていました。EC2なら、画面上の操作だけで数分でサーバーが立ち上がります。この手軽さが、クラウドの普及を大きく後押ししました。
EC2の基本的な仕組み
EC2で起動した1台1台の仮想サーバーをインスタンスと呼びます。利用者は、CPUやメモリの性能、OSの種類(LinuxやWindowsなど)を選んでインスタンスを作成し、あとは自分のサーバーとして自由に使えます。プログラムを動かすのも、ソフトを入れるのも思いのままです。
物理的には、AWSが持つ巨大なデータセンターの中のコンピューターを、ソフトウェアの技術で分割して貸し出しています。利用者からは1台の独立したサーバーに見えるため、実機のサーバーとほとんど同じ感覚で扱えます。
EC2の主な特徴
EC2が幅広く使われるのには、次のような理由があります。
| 特徴 | 内容 | うれしいこと |
|---|---|---|
| すぐ使える | 数分でサーバーを起動 | 待ち時間がない |
| 性能を変更可 | 後からCPUやメモリを増減 | 無駄なく使える |
| 従量課金 | 起動した時間だけ課金 | 初期費用が不要 |
| 自由度が高い | OSやソフトを自分で選べる | 用途を選ばない |
柔軟に性能を変えられる強み
EC2の名前にある「Elastic(弾力のある)」が示すとおり、必要に応じてサーバーの数や性能を自在に変えられるのが大きな特徴です。アクセスが集中する時期だけサーバーを増やし、落ち着いたら減らす、といった調整ができます。使わない夜間や休日は停止しておけば、その分の料金もかかりません。自前でサーバーを持つ場合には難しかった、こうした柔軟な運用が可能になります。
EC2の主な用途
EC2はサーバーが必要なあらゆる場面で使われます。Webサイトやアプリの公開、社内システムの運用、開発やテスト用の環境づくり、大量の計算処理など、用途は多岐にわたります。S3やRDSといったほかのAWSサービスと組み合わせることで、本格的なシステムをクラウド上に構築できます。
一方で、EC2はサーバーそのものを借りる形なので、OSの更新やセキュリティ対策といった管理は利用者自身の責任となります。手軽さを重視するならマネージドサービスを、細かく作り込みたいならEC2を、というように目的に応じて選ぶことが大切です。

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