Amazon S3(エススリー)は、AWS(Amazon Web Services)が提供するクラウド上のストレージサービスです。正式名称は「Amazon Simple Storage Service」で、頭文字にSが3つ並ぶことからS3と呼ばれています。写真や動画、書類、バックアップデータなど、あらゆる種類のファイルをインターネット経由で保存・取り出しできます。
イメージとしては、S3はいくらでも荷物を預けられる巨大な倉庫のようなものです。自宅の押し入れと違って容量の上限を気にする必要がなく、預けた分だけ料金を払う仕組みです。しかも倉庫は世界中に分散して管理されているため、火事や地震のような災害でも中身が失われにくくなっています。
AWSの数あるサービスの中でも最も古くから提供されているものの1つで、現在では世界中の企業や個人が利用する、クラウドストレージの代表格となっています。
S3の基本的な仕組み
S3では、バケットと呼ばれる入れ物を作り、その中にオブジェクトとしてファイルを保存します。バケットが「倉庫の部屋」、オブジェクトが「預ける荷物」にあたるとイメージすると分かりやすいでしょう。保存したファイルにはそれぞれ固有のURLが割り当てられ、インターネット経由でアクセスできます。
こうしたファイル単位でデータを管理する方式をオブジェクトストレージと呼びます。パソコンのフォルダのような階層構造ではなく、ファイル1つひとつに名前と情報を持たせて管理するため、膨大な数のデータでも扱いやすいのが特徴です。
S3の主な特徴
S3が多くの現場で選ばれるのには、はっきりとした理由があります。代表的な特徴を整理すると次のとおりです。
| 特徴 | 内容 | うれしいこと |
|---|---|---|
| 容量無制限 | 保存できる量に上限がない | 増えても困らない |
| 高い耐久性 | 複数拠点にデータを複製 | データが失われにくい |
| 従量課金 | 使った分だけの料金 | 無駄がない |
| アクセス制御 | 公開・非公開を細かく設定 | 安全に共有できる |
ストレージクラスという考え方
S3には、データの使い方に応じて選べるストレージクラスが用意されています。頻繁に読み書きするデータには標準のクラスを、ほとんど取り出さない長期保管のデータには安価なクラスを、というように使い分けることで、保管コストを大きく抑えられます。長期保存向けのクラスは取り出しに時間がかかる代わりに、料金が格段に安く設定されています。
S3の主な用途
S3はさまざまな場面で活用されています。Webサイトの画像や動画の配信、システムのバックアップ、大量のログデータの保管、そしてデータ分析やAIの学習に使う元データの置き場所など、その用途は非常に幅広いものです。ほかのAWSサービスとの連携もしやすく、クラウド活用の土台となる存在といえます。
また、静的なWebサイトをS3だけで公開することもできます。サーバーを1台も用意せずにサイトを運営できるため、コストを抑えたい場合に重宝します。個人のブログから大企業の基幹システムまで、規模を問わず使えるのがS3の強みです。
あわせて知っておきたい用語
- Amazon EC2:
AWSの仮想サーバーサービス - クラウドストレージ:
ネット上にデータを保存する仕組み - バックアップ:
データの控えを保存しておくこと

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