Active Directory(アクティブディレクトリ)とは、マイクロソフトが提供する、社内のユーザーやコンピュータの情報を一元管理する仕組みのことです。「AD(エーディー)」と略され、Windows Serverの中核機能として、多くの企業ネットワークの土台になっています。
現実世界でいえば、会社の「人事部と警備室を兼ねた総合受付」のようなものです。全社員の名簿(アカウント)を一括管理し、社員証の発行(認証)と、「この人は経理室に入れる/入れない」という入室権限の管理(認可)をまとめて引き受けます。各部屋(サーバーやPC)が個別に名簿を持つ必要がなくなります。
Active Directoryでできること
- アカウントの一元管理
社員のID・パスワードを1か所で管理。入退社時の登録・削除も一度で済みます。 - シングルサインオン
朝一度Windowsにログインすれば、ファイルサーバーや社内システムに追加認証なしでアクセスできます(Windows認証)。 - ポリシーの一括適用
「パスワードは12文字以上」「壁紙は会社指定」といったルール(グループポリシー)を全PCに一括配布できます。
Active Directoryの主な構成要素
| 要素 | 役割 | 会社に例えると |
|---|---|---|
| ドメイン | 管理の単位となる範囲。社内ネットワーク全体など。 | 会社そのもの |
| ドメインコントローラー | ADの本体が動くサーバー。認証の要求を処理する。 | 総合受付の建物 |
| OU(組織単位) | ユーザーやPCを部署などでまとめる入れ物。 | 部署の名簿フォルダ |
| グループポリシー | 設定やルールを一括適用する仕組み。 | 全社共通の社内規定 |
クラウド時代のActive Directory
クラウドサービスの利用が広がった現在は、クラウド版のID基盤であるMicrosoft Entra ID(旧Azure Active Directory)との併用が主流になっています。社内の従来型ADとEntra IDを連携させ、社内システムもMicrosoft 365などのクラウドも同じアカウントで使える構成が、多くの企業の標準形です。
あわせて知っておきたい用語
- Windows認証:
ADのアカウントで本人確認する仕組み。SQL Serverなどへの接続で使われます。 - Windows Server:
ADが動作するサーバー用OSです。 - シングルサインオン:
一度のログインで複数のシステムを使える仕組みです。 - ドメイン:
ADの管理単位。「会社の管理範囲」を表します。

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