CentOS(セントオーエス)とは、企業向けの商用Linux「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」とほぼ同じ中身を無償で使えるようにしたLinuxディストリビューションのことです。「タダで使える企業品質のLinux」として、Webサーバーや業務システムの定番OSとして長く愛用されました。現在は開発方針の転換により、従来型のCentOSは提供を終了しています。
現実世界でいえば、「高級ブランドと同じ工場・同じ設計で作られたノーブランド品」のようなものです。有償のサポートが付かない代わりに、中身はほぼ同じものを無償で使える——この魅力で、コストを抑えたいサーバー用途に広く普及しました。
CentOSの歴史と終了の経緯
CentOSは、RHELの公開されたソースコードをもとに、商標などを除いて再構築(クローン)したOSとして2004年に誕生しました。しかし2020年、開発元は方針を転換し、「RHELの後を追う安定版」から「RHELの開発途中版」という位置づけのCentOS Streamに一本化すると発表。従来型のCentOS 8は2021年末、CentOS 7も2024年6月にサポートを終えました。
後継の選択肢
従来のCentOSと同じ「RHELクローン」の役割は、コミュニティや企業が立ち上げた後継OSに引き継がれています。
| 移行先 | 特徴 | 位置づけ |
|---|---|---|
| AlmaLinux | CentOSの後継を掲げるコミュニティ主導のクローン。 | 従来のCentOSの実質的後継 |
| Rocky Linux | CentOS共同創設者が立ち上げたクローン。 | 同じく実質的後継 |
| CentOS Stream | RHELの一歩先を行く開発途中版。検証・開発向け。 | 従来とは役割が異なる |
| RHEL | 本家の商用版。無償の開発者向けプランもある。 | サポート重視ならこちら |
今もCentOSの知識が必要な理由
提供は終了したものの、企業のサーバーにはCentOSで構築されたシステムが今も数多く残っています。保守・改修や移行案件でCentOSに触れる機会は多く、また後継のAlmaLinuxやRocky Linuxは操作感がほぼ同じため、CentOSの知識はそのまま活きます。サポート切れのOSを使い続けるのはセキュリティ上のリスクとなるため、計画的な移行が推奨されています。
あわせて知っておきたい用語
- Linux:
CentOSの土台となるオープンソースOSの総称です。 - ディストリビューション:
Linuxを使いやすくパッケージ化したもの。CentOSはその1つでした。 - RHEL:
CentOSの元となった企業向け商用Linuxです。 - OS:
コンピュータの基本ソフトウェアの総称です。

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