ユーザビリティとは、製品やサービス、システムを利用する際の「使いやすさ」のことです。目的の操作を、迷わず・間違えず・ストレスなく達成できるかどうかを表す言葉で、Webサイトやアプリ、家電製品など幅広い分野で使われています。
現実世界に例えると、ユーザビリティは「道具の握りやすさ」のようなものです。同じ機能を持つハサミでも、持ちやすい形のものは疲れにくく、使うたびに満足感が得られます。
基本的な考え方
ユーザビリティは、利用者が目的を達成するまでの「効果」「効率」「満足度」という3つの観点で評価されることが一般的です。操作が正しく完了できるか、無駄なく短時間で終えられるか、使っていて不快に感じないかという3つの視点から、使いやすさを総合的に判断します。
| 評価の観点 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 効果 | 目的を正しく達成できるか | 注文操作を最後まで完了できる |
| 効率 | 無駄なく短時間で終えられるか | 少ないクリック数で目的地に到達 |
| 満足度 | 使っていて不快感がないか | 操作していてストレスを感じない |
ニールセンの10原則
ユーザビリティの分野で広く知られている考え方に、専門家ヤコブ・ニールセンが提唱した10の評価原則があります。「システム状態の視認性」「一貫性と標準」「エラー防止」など、多くの製品設計で参考にされてきた、実践的なチェック項目としてまとめられています。
UI・UXとの違い
UIは画面のボタンや配色といった「操作の接点」そのものを指し、UXは使う前から使った後までを含めた「体験全体」を指す言葉です。これに対しユーザビリティは、その接点や体験が、どれだけ使いやすいかを測る評価の視点にあたります。UI・UXを良くするための、判断基準のひとつと捉えると分かりやすくなります。
評価する方法
ユーザビリティを確かめる代表的な方法に、実際の利用者に操作してもらい、つまずいた点を観察する「ユーザビリティテスト」があります。専門家が経験則に基づいてチェックする「ヒューリスティック評価」とあわせて、開発の早い段階から取り入れられることが増えています。
低い場合に起きる問題
ユーザビリティが低い製品やサイトでは、利用者が操作方法に迷ったり、目的のページにたどり着けなかったりする問題が起こります。途中で利用をやめてしまう「離脱」につながりやすく、ビジネスの現場では機会損失や信頼低下の原因になることもあります。
改善の進め方
ユーザビリティの改善は、いきなり全体を作り直すのではなく、ボタンの配置やラベルの文言など、小さな部分から見直すことが多くあります。利用者の行動データやアンケートをもとに課題を見つけ、修正と検証を繰り返しながら少しずつ使いやすさを高めていく進め方が一般的です。
企業にとっての重要性
使いにくいサイトやアプリは、利用者の不満につながるだけでなく、問い合わせ対応の増加やブランドイメージの低下にもつながります。ユーザビリティへの投資は、顧客満足度の向上や利益にも直結するものとして、企業活動においても重視されるようになっています。
アクセシビリティとの関係
似た言葉に「アクセシビリティ」がありますが、こちらは高齢者や障がいのある人を含む、より幅広い利用者が使えるかどうかに焦点を当てた考え方です。ユーザビリティが「使いやすさ」、アクセシビリティが「使える人の広さ」を表す言葉として、あわせて語られることがよくあります。
あわせて知っておきたい用語
- UI:
利用者が操作する画面のボタンや配色など、見た目や接点の部分のことです。 - UX:
製品やサービスを通じて利用者が得る、体験全体のことです。 - アクセシビリティ:
高齢者や障がいのある人を含め、より多くの人が使える度合いのことです。 - ユーザビリティテスト:
実際の利用者に操作してもらい、使いやすさの課題を見つける調査手法です。

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