LLM(大規模言語モデル/Large Language Model)

LLM(大規模言語モデル)とは、膨大な量の文章を学習することで、人間のように自然な文章を理解したり、作り出したりできるAI(人工知能)のことです。「Large Language Model」の略で、質問に答えたり、文章を要約したり、翻訳やプログラム作成を手伝ったりと、言葉に関するさまざまな作業をこなせます。近年広く使われるようになった対話型AIも、このLLMを土台にして作られています。「エルエルエム」と読みます。

現実世界でいえば、とてつもない数の本を読み込んだ「博識な物知り博士」のようなものです。数えきれないほどの文章に触れてきた経験から、「この言葉のあとには、どんな言葉が続くと自然か」を高い精度で予測できます。ただし、あくまで言葉のつながりの確からしさをもとに答えているため、人間のように意味を本当に理解しているわけではない、という点は押さえておきたいところです。

LLM図解

LLM図解

LLMのしくみ

LLMは、大量の文章から「言葉の並び方のパターン」を学び取ることで、自然な文章を生み出します。おおまかな特徴は次のとおりです。

  • 大量の文章で学習する
    Web上の記事や書籍など、膨大な文章を学びます。
  • 次の言葉を予測する
    文の流れから、続く言葉を確率的に選んでいきます。
  • 幅広い作業に対応
    要約・翻訳・作文・相談など、言葉の仕事全般をこなします。

LLMでできること

LLMは、言葉を使う作業であれば、実に幅広い場面で力を発揮します。代表的な使い方を整理します。

用途 内容
文章の作成 メールや記事の下書き、アイデア出しを手伝う。
要約・翻訳 長い文章を短くまとめたり、別の言語に訳したりする。
質問への回答 疑問に答えたり、調べものの補助をしたりする。

なぜ急に注目されたのか

言葉を扱うAIの研究は以前からありましたが、近年になって性能が飛躍的に高まり、一気に身近な存在になりました。背景には、学習に使う文章の量とAIの規模が大きくなったこと、そして「Transformer(トランスフォーマー)」と呼ばれる新しいしくみが登場したことがあります。規模を大きくするほど賢くなる傾向が見られたため、各社が大規模なモデルの開発を競うようになりました。その成果として、まるで人と話しているかのように自然なやり取りができる対話型AIが生まれ、私たちの仕事や暮らしに広く使われ始めています。

LLMを使うときの注意点

LLMはとても便利ですが、注意すべき点もあります。もっともらしい文章で、事実とは異なる内容を答えてしまうことがあり、これは「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれます。そのため、重要な情報はそのまま鵜呑みにせず、必ず自分で裏付けを確認することが大切です。また、入力した内容が学習に使われる場合もあるため、機密情報や個人情報の扱いには十分な注意が必要です。便利さと限界の両方を理解して使うことが、上手な付き合い方だといえます。

あわせて知っておきたい用語

  • AI(人工知能)
    人間のような判断や作業をコンピュータで実現する技術です。
  • 生成AI
    文章や画像などを新しく作り出すAIの総称です。LLMもその一種です。
  • 機械学習
    データからパターンを学び、賢くなっていく仕組みです。
  • ハルシネーション
    AIが事実と異なる内容をもっともらしく答えてしまう現象です。
  • プロンプト
    AIに与える指示や質問の文のことです。

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