IE(Internet Explorer/インターネット・エクスプローラー)とは、マイクロソフトが提供していたWebブラウザのことです。1995年にWindowsへ標準搭載されて以降、長らくもっとも使われるブラウザでしたが、2022年6月にサポートが終了し、現在は後継のMicrosoft Edgeへ役割を引き継いでいます。
現実世界に例えると、IEは長年使われてきた幹線道路のようなものです。かつては誰もが通る道でしたが、新しい道路が整備されると役割を終え、今は通行止めになっています。それでも沿線に古い建物(業務システム)が残っており、その扱いが課題となっています。
Internet Explorerの歩み
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 1995年 | Windows 95向けにIE 1.0を公開 |
| 2001年 | IE 6を公開。以後、長期にわたり広く使われる |
| 2015年 | Windows 10でEdgeが標準ブラウザに。IE 11は互換用として存続 |
| 2022年6月 | IE 11のサポートが終了 |
サポート終了が意味すること
サポートが終了したソフトは、新たな脆弱性が見つかっても修正プログラムが提供されません。攻撃者にとっては狙いやすい入口となるため、業務であっても使い続けることは避けるべきです。現在のWindowsでは、IEを起動しようとしてもEdgeが代わりに開く仕組みになっています。
「IE独自仕様」という課題
IEは、Web標準が固まる前から独自の仕様を数多く取り入れていました。ActiveXコントロールやVBScript、条件付きコメントなどがその例です。これらを前提に作られたサイトは他のブラウザでは正しく動かず、Web制作の現場では「IE対応」に多くの手間がかかっていました。標準規格への準拠が進んだ現在、この負担は大きく減っています。
ActiveXコントロールとは
IE独自仕様の代表がActiveXコントロールです。これはブラウザの中でWindows向けのプログラムを動かす仕組みで、電子証明書を使う認証や帳票の印刷など、業務システムで広く利用されました。しかしパソコン内部へ強く介入できるため、悪用されると危険が大きいという問題を抱えており、現在のブラウザでは採用されていません。
残った業務システムへの対応
IEでしか動かない業務システムが残っている場合、次のような選択肢があります。
| 対応 | 内容 | 位置づけ |
|---|---|---|
| EdgeのIEモード | 指定したサイトだけをIEの表示方式で開く | 移行期間中の暫定策 |
| システムの改修 | 標準的な技術で作り直す | 本来あるべき対応 |
| 環境の隔離 | ネットワークから切り離して利用する | 限定的な延命策 |
IEモードにも提供期限が設けられているため、いずれはシステム自体を作り直す必要がある点に注意が必要です。
IEが残した影響
IEは、Webブラウザを多くの人に広めた立役者でもあります。一方で、独自仕様に依存したサイトが長く残り、Web標準の普及を遅らせた面もありました。「特定のブラウザに依存しない作り方をする」という現在のWeb制作の基本方針は、この経験から生まれたものといえます。
あわせて知っておきたい用語
- Microsoft Edge:
IEの後継として提供されている、マイクロソフトのブラウザです。 - ブラウザ:
Webサイトを表示・閲覧するためのソフトです。 - HTML:
Webページの構造を記述する言語です。 - CSS:
Webページの見た目を指定する言語です。 - JavaScript:
Webページに動きを与えるプログラミング言語です。

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