汎用系(メインフレーム)とは、大企業や官公庁、金融機関などで古くから使われてきた「汎用機(メインフレーム)」を中心に構築された情報システムの総称です。メーカー独自の技術で作られた専用の大型コンピューターで、大量のデータを高い信頼性で処理できる点が特徴で、対義語である「オープン系」と対比されるIT業界特有の分類用語として使われます。
現実世界に例えると、汎用系は「専用に設計された重厚な工場ライン」のようなものです。特定のメーカーがすべてを一貫して設計・製造しているため、決まった処理を確実にこなせますが、その分、変更や拡張には大掛かりな対応が必要になります。
汎用系 図解
汎用系の仕組み
汎用系システムは、メーカーが独自に開発した専用のハードウェア(メインフレーム)と、それに対応した専用のソフトウェアを組み合わせて構築されます。COBOLなどの言語で書かれたプログラムが、長年にわたり安定して稼働し続けているケースが多いのも特徴です。
メインフレームとは
メインフレームは、企業の基幹業務を支えるために開発された大型のコンピューターです。一般的なサーバーよりも高い処理性能と耐障害性を備えており、24時間365日止まることなく稼働し続けることを前提に設計されています。国内ではIBMや富士通、日立製作所などのメーカーが、それぞれ独自のメインフレーム製品を提供してきました。導入や運用には高額な費用がかかるものの、金融機関や官公庁のように「絶対に止められないシステム」において、今なお高く評価されています。
オープン系との違い
システムの分類には、汎用系のほかに、業界標準の技術を使う「オープン系」があります。両者の主な違いは以下の通りです。
| 項目 | 汎用系(メインフレーム) | オープン系 |
|---|---|---|
| 採用技術 | メーカー独自の専用技術 | 業界標準の規格・製品 |
| 導入コスト | 高額になりやすい | 比較的抑えられる |
| 主な用途 | 銀行の勘定系など大規模基幹業務 | Webシステム、業務システムなど |
汎用系が使われる場面
汎用系は、大量の取引を一件も欠かさず正確に処理する必要がある業務で今も広く使われています。代表的なのが銀行の勘定系システムで、そのほか官公庁の基幹システムや大手企業の基幹業務システムなどでも採用されています。長年の運用実績による高い信頼性が、汎用系が使われ続ける大きな理由です。
汎用系の課題
汎用系は信頼性が高い一方、開発・運用できる技術者の高齢化や減少が課題となっています。古い技術のため新しく学ぶ技術者が少なく、システムの維持や刷新(オープン系への移行)が企業にとって大きな経営課題となっており、いわゆる「2025年の崖」問題の一因としても指摘されています。


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