移動通信規格(いどうつうしんきかく)とは、スマートフォンなどの携帯端末が基地局と無線でやり取りする際の、通信方式や性能を定めた規格のことです。「1G」「4G」「5G」のように、「G(Generation=世代)」という単位で世代分けされており、世代が進むごとに通信速度や同時接続できる端末数が向上してきました。
現実世界に例えると、移動通信規格は道路網の整備状況のようなものです。車線が少なく速度制限も厳しい旧世代の道路から、車線が増えて渋滞にも強い高速道路へと、世代が進むごとに「道路」そのものが拡張されてきたイメージです。
移動通信規格 図解
世代ごとの主な特徴
| 世代 | 最大通信速度 | 特徴 |
|---|---|---|
| 1G | 音声のみ (データ通信非対応) |
アナログ方式による、音声通話のみに対応した最初の世代 |
| 2G | 最大384kbps | デジタル化され、メールなどのデータ通信に対応 |
| 3G | 最大14Mbps | 通信速度が向上し、インターネット閲覧が実用的になった世代 |
| 4G(LTE) | 最大1Gbps | 大容量・低遅延を実現し、動画視聴やアプリ利用が快適になった世代 |
| 5G | 最大10Gbps | 超高速・超低遅延・多数同時接続を特徴とする、現在最新の世代 |
※速度はいずれも規格上の理論値です。実際の通信速度は環境により大きく下がります。
5Gがもたらす3つの特徴
5Gは、「超高速大容量」「超低遅延」「多数同時接続」という3つの特徴を兼ね備えています。4Gと比べて理論上のダウンロード速度が大幅に向上しているほか、通信の遅れがほとんど発生しないため、遠隔操作や自動運転といった分野への応用も期待されています。
規格を定める国際的な仕組み
移動通信規格は、「3GPP」という世界各国の通信事業者や企業が参加する標準化団体によって、技術仕様が策定されています。各国の通信キャリアは、この標準仕様に沿って基地局や端末の対応を進めることで、世界中でスムーズに通信サービスを利用できる仕組みが保たれています。
世代交代と旧規格の停波
新しい世代の通信規格が普及する一方で、古い世代の設備を維持するコストや電波の再利用を目的に、3Gなど旧世代のサービスを終了する「停波」が各キャリアで進められています。古い端末を使い続けている場合は、対応状況を確認しておくことが大切です。
次世代規格「6G」の動向
5Gの次の世代にあたる「6G」の研究開発も、すでに各国で進められています。5Gをさらに上回る通信速度や、宇宙空間まで含めた通信網の構築などが検討されており、実用化に向けた技術開発が続けられています。
利用できる周波数帯との関係
移動通信規格には、実際に電波として使う「周波数帯」の割り当ても密接に関わっています。同じ5Gであっても、使用する周波数帯によって通信速度や電波の届きやすさが異なるため、エリアによって体感する通信品質に差が生じることがあります。


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