サブネット(Subnet)とは、ひとつのネットワークを、目的に応じて小さく区切った区画のことです。大きなネットワークをそのまま使うのではなく、部署や用途ごとに分けて扱うための考え方です。
現実世界に例えると、サブネットは広いフロアをパーテーションで仕切った区画のようなものです。同じフロアにありながら、区画ごとに独立して仕事ができます。行き来したいときだけ、通路を通ります。
分けることで得られるもの
| 目的 | 分けない場合 | 分けた場合 |
|---|---|---|
| 通信の混雑 | 全体に広がる | 区画の中で収まる |
| 安全性 | 誰でも届く | 境目で制限できる |
| 障害の影響 | 全体に及ぶ | 区画に留まる |
| 管理 | 把握しにくい | 用途ごとに分かる |
アドレスの区切り方
分け方はIPアドレスで決めます。アドレスの前半を「どのネットワークか」、後半を「その中のどの機器か」として使い、その境目をどこに置くかで区画の大きさが決まります。境目を示すのがサブネットマスクです。
「/24」という書き方
実務でよく目にする表記があります。「192.168.1.0/24」のように書き、この数字は前半に使うビットの数を表します。数字が大きいほど区画は小さくなります。この書き方はCIDRと呼ばれ、いまの標準になっています。
同じ区画なら直接届く
通信のうえで大きな違いが出ます。同じサブネットの中であれば、機器どうしが直接やり取りできます。別のサブネットへ行くには、必ずルーターを経由します。どこに置くかで、通信の経路そのものが変わります。
使えないアドレスがある
設計時に注意が要ります。区画の最初のアドレスはネットワーク自体を表し、最後のアドレスは全員への一斉通信に使われるため、機器には割り当てられません。加えて出入口となるルーターのぶんも要るため、使える数は見た目より少なくなります。
大きさの決め方
ちょうど良い大きさを選ぶのは難しいところです。小さすぎると機器が増えたときに足りなくなり、大きすぎると無駄な通信が広がります。将来の増加を見込みつつ、部署や用途の単位で切るのが実務的な目安になります。
VLANとの違い
似た目的の技術があります。サブネットはIPアドレスの上での区切り、VLANはスイッチの上での区切りです。層が違うため、対立するものではありません。実際には、VLANで物理的に分けた区画に、それぞれサブネットを割り当てる形で併用されます。
クラウドでも同じ考え方
いまや必須の知識です。クラウド上に自分のネットワークを作るとき、まずアドレスの範囲を決め、その中をサブネットに区切ります。インターネットに公開する区画と、外から直接触れない区画に分けるのが基本の形です。
あわせて知っておきたい用語
- サブネットマスク:
アドレスのどこまでが同じ網かを示す値です。 - CIDR:
斜線と数字で区画の大きさを表す記法です。 - デフォルトゲートウェイ:
外へ出るときに通る出入口の機器です。 - VPC:
クラウド上に切り出した専用のネットワークです。

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