アクセスポイント(Access Point)とは、スマートフォンやパソコンを無線でネットワークにつなぐための、電波の受け口となる機器のことです。「AP」と略され、Wi-Fiで通信するときは必ず、どこかのアクセスポイントを経由しています。
現実世界に例えると、アクセスポイントは建物の出入口のようなものです。中に入りたい人は必ずここを通ります。出入口が一つしかなければ混雑しますし、遠い部屋からは歩いて来るのが大変です。数と置き場所が、使い勝手を大きく左右します。
家庭用と業務用の違い
| 項目 | 家庭用Wi-Fiルーター | 業務用アクセスポイント |
|---|---|---|
| 役割 | ルーターと一体 | 無線の受け口に専念 |
| 同時接続 | 十数台ほど | 数十台以上 |
| 電源 | ACアダプター | LANケーブルから |
| 管理 | 一台ずつ | まとめて集中管理 |
ルーターとの違い
混同しやすい点です。アクセスポイントの役目は「無線と有線をつなぐこと」だけで、ネットワーク同士を仲介したり、アドレスを配ったりはしません。家庭用のWi-Fiルーターは、ルーターとアクセスポイントを一台にまとめた製品です。会社では役割を分け、別々の機器にするのが一般的です。
SSIDという名札
電波は目に見えないため、名前で見分けます。アクセスポイントが発している名前がSSIDで、端末の設定画面に並ぶ文字列がこれにあたります。一台で複数の名前を出すこともでき、来客用と社内用を分けて、つなげる範囲を変えるといった使い方ができます。
電波の届く範囲
設置場所で性能が変わります。電波は壁や金属、水に弱く、間に障害物があるだけで大きく減衰します。床に置いたり、テレビの裏へ押し込んだりすると本来の力が出ません。なるべく高い位置の、遮るもののない場所へ置くのが基本です。
同時につなげる台数には限りがある
見落とされがちな制約です。一台のアクセスポイントに同時につなげる端末の数には上限があり、超えると新しい端末がつながらなくなったり、全体が遅くなったりします。会議室や店舗のように人が集まる場所では、想定する台数を前提に設計する必要があります。
複数台を組み合わせる
広い場所では一台では足りません。同じ名前を複数のアクセスポイントで発信しておけば、移動しても端末が自動で近いほうへ切り替わります。家庭向けにはメッシュWi-Fiと呼ばれる製品があり、同じ考え方を手軽に実現できるようになっています。
電源はケーブルから取れる
設置のうえで便利な仕組みがあります。PoEといって、LANケーブル一本で通信と電源の両方をまかなえる方式です。天井や壁の高い位置に取り付けるとき、そばにコンセントが無くても設置できます。業務用の機器では標準的に対応しています。
偽のアクセスポイントに注意
安全面の話です。本物と同じ名前を出す偽のアクセスポイントを置き、つないできた人の通信を覗き見るという手口があります。外出先で身に覚えのない無料のWi-Fiにつなぐのは避け、やむを得ずつなぐ場合も、大切な情報を入力する画面では暗号化されているか確かめてください。

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