プライベートIPアドレス(Private IP Address)とは、家庭や企業のオフィスなど、限られた「社内ネットワーク(LAN)の中だけ」で使われる識別番号(住所)です。
単に「ローカルIP」と呼ばれることもあります。インターネット(外の世界)とは直接通信できず、あくまで同じWi-Fiやルーターに繋がっている機器(パソコン、スマホ、プリンターなど)同士が通信するために割り当てられます。
プライベートIP図解
グローバルIPアドレスとの違い
インターネットの世界で使われる「グローバルIP」と、ネットワークの内部で使われる「プライベートIP」の違いは、現実世界における電話番号によく例えられます。
| 項目 | プライベートIPアドレス | グローバルIPアドレス |
|---|---|---|
| 現実世界に例えると | 会社の「内線番号」 | 会社の「代表電話番号」 |
| 重複の有無 | 別のネットワーク(別の会社)であれば同じ番号を使っても良い | 世界中で絶対に重複してはいけない(唯一無二) |
| 割り当て元 | 家庭のWi-Fiルーターや社内のネットワーク機器 | 契約しているプロバイダ(ISP)やクラウド事業者 |
プライベートIPの「予約された範囲」
プライベートIPアドレスとして自由に使って良い番号の範囲は、国際的なルールで明確に決められています。ネットワーク構築の際、規模に合わせて以下の3つのクラスから選んで使用します。
- クラスA(大規模ネットワーク向け)
10.0.0.0〜10.255.255.255。AWSやGoogle Cloudで仮想ネットワーク(VPC)を構築する際、初期設定としてよく使われる範囲です。 - クラスB(中規模ネットワーク向け)
172.16.0.0〜172.31.255.255。Dockerなどのコンテナ技術の内部ネットワークでよく割り当てられます。 - クラスC(小規模ネットワーク向け)
192.168.0.0〜192.168.255.255。市販の家庭用Wi-Fiルーターを買うと、大半が初期設定で「192.168.x.x」の番号をパソコンやスマホに割り当てます。
システム開発における重要キーワード
インフラ構築やネットワーク設計の現場で、必ず登場する用語です。
- DHCP(ディーエイチシーピー):
ネットワークに繋がってきたパソコンやスマホに対して、空いているプライベートIPアドレスを「自動的に割り当ててくれる」機能です。家庭ではWi-Fiルーターがこの役割を担っています。この機能のおかげで、私たちは手動でIPアドレスを入力することなくWi-Fiを利用できています。 - NAT(ナット / Network Address Translation):
プライベートIPしか持たないパソコンがインターネット(外の世界)と通信する際、ルーターの出口で「プライベートIP」と「グローバルIP」を自動的に変換してくれる技術です。 - VPN(仮想プライベートネットワーク):
インターネットという「誰もが通る公道」の上に、暗号化された専用のトンネルを作り、遠隔地(自宅や出張先)からでも会社のプライベートネットワーク(社内LAN)に安全に参加できるようにする技術です。


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