キャッシュDNSサーバー(Cache DNS Server)

キャッシュDNSサーバー(Cache DNS Server)とは、利用者からの問い合わせを受けて、ドメイン名に対応するIPアドレスを代わりに調べ、答えを返すDNSサーバーのことです。一度調べた答えをしばらく手元に保管し、次からはそこから返します。

現実世界に例えると、キャッシュDNSサーバーは調べものを引き受けてくれる案内係のようなものです。こちらが窓口をたらい回しにされる代わりに、案内係が代わりに回って答えを持ち帰ります。よく聞かれることは手元に控えてあり、次からは即答してくれます。

権威DNSサーバーとの違い

項目 キャッシュDNSサーバー 権威DNSサーバー
役割 代わりに調べて答える 担当分の答えを持つ
答えの出どころ 他所から集める 自分が管理している
主に使う相手 利用者の端末 他のDNSサーバー
別の呼び方 フルサービスリゾルバ ネームサーバー

DNSサーバーは二種類ある

まず全体像を押さえておきましょう。答えそのものを持っているのが権威DNSサーバー、その答えを探しに行くのがキャッシュDNSサーバーです。私たちの端末が設定欄に書いているのは、ほとんどの場合こちらのキャッシュ側にあたります。

どうやって答えを探すのか

探し方には決まった順序があります。まず頂点にあたるルートのサーバーに尋ね、次に「.jp」などを担当するサーバー、最後にそのドメインを管理する権威サーバーへとたどっていきます。この階段を降りるようなやり取りを、利用者に代わって一手に引き受けています。

一度調べた答えは覚えておく

毎回たどっていては時間がかかります。得られた答えは一定の時間だけ手元に保管され、その間は同じ問い合わせに即座に答えられます。保管しておく時間はTTLと呼ばれ、答えを提供する側が指定します。これが「キャッシュ」という名の由来です。

どこにあるのか

意外に身近な場所にあります。契約しているプロバイダの設備、会社の社内サーバー、そして誰でも使えるパブリックDNS。家庭用のルーターも簡易的にこの役目を担っており、家じゅうの機器の問い合わせをいったん受けています。

呼び方がいくつもある

資料を読むときに戸惑う点です。「フルサービスリゾルバ」「フルリゾルバ」「キャッシュサーバー」なども、同じものを指しています。書き手によって語が違うだけで、担う役割は変わりません。権威側と区別できていれば、混乱せずに読めます。

外部に開いてはいけない

運用のうえで非常に大切な点です。誰からの問い合わせにも答える状態で外部に公開すると、攻撃の踏み台にされます。送信元を偽った問い合わせを大量に送りつけ、その答えを標的へ集中させる手口があるためです。自分の利用者からの問い合わせだけを受けるよう制限します。

止まると何が起きるか

影響はきわめて大きくなります。ここが止まると、回線そのものは生きていても名前からIPアドレスを引けなくなり、ほとんどのサイトが開けなくなります。設定欄に二つ書けるようになっているのは、片方が止まったときに備えるためです。

あわせて知っておきたい用語

  • 権威DNSサーバー
    自分が管理する範囲の答えを持つサーバーです。
  • DNS
    ドメイン名とIPアドレスを結び付ける仕組みです。
  • DNSキャッシュ
    一度調べた答えを一時的に保管したものです。
  • パブリックDNS
    誰でも無料で使える、公開されたDNSサーバーです。

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