MNO(エムエヌオー/Mobile Network Operator)とは、基地局などの通信設備を自社で保有し、携帯電話サービスを提供する事業者のことです。日本語では「移動体通信事業者」と呼ばれ、一般には「キャリア」「大手キャリア」という言い方で親しまれています。
現実世界に例えると、MNOは自前で線路と駅を持ち、列車を走らせる鉄道会社のようなものです。設備の建設から保守まで自社で担うため負担は大きいものの、運行の内容を自分たちで決められます。
MVNOとの違い
| 項目 | MNO | MVNO |
|---|---|---|
| 通信設備 | 自社で保有する | MNOから借りる |
| 電波の免許 | 国から割り当てを受ける | 受けていない |
| 料金 | 比較的高め | 抑えやすい |
| 混雑時の速度 | 安定しやすい | 影響を受けやすい |
国内のMNOは4社
日本でMNOにあたるのは、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイルの4社です。長らく3社体制が続いていましたが、2020年4月に楽天モバイルが本格的なサービスを始め、4社目のMNOとして加わりました。
電波は国から割り当てられる
MNOであるための条件が、国から電波の使用免許を受けていることです。電波は限りある公共の資源であるため、誰でも自由に使えるわけではありません。どの周波数帯をどの事業者に割り当てるかは、国が審査して決めています。
基地局の整備という負担
全国どこでもつながるようにするには、山間部や離島も含めて基地局を建て、維持し続ける必要があります。莫大な投資と時間がかかるこの作業こそが、MNOの事業の中心であり、新規参入が難しい最大の理由でもあります。
回線をMVNOへ貸し出す
MNOは、自社の回線を他の事業者へ貸し出す役割も担っています。いわゆる格安SIMの事業者は、この仕組みを使ってサービスを提供しているわけです。設備を持たない事業者でも参入できるようにすることで、料金競争を促す狙いがあります。
料金プランの多様化
近年は、MNO自身が手頃な価格帯の窓口を用意する動きが広がりました。オンライン専用の申し込みに絞ることで費用を抑えたプランが各社から出ており、店舗での手厚い対応を求める人と、安さを重視する人とで選べるようになっています。
通信品質を左右する立場
つながりやすさや速度は、結局のところ基地局の数や配置、設備の性能に左右されます。どの事業者を選んでも同じ、とはならないのはこのためです。生活圏や通勤経路でつながるかどうかは、契約前に確認しておきたい点です。
災害時に担う役割
携帯電話は、いまや生活に欠かせない連絡手段です。そのためMNOには、災害で設備が損なわれた際に、移動できる基地局を派遣するなどして通信を早期に回復させる責任も求められます。社会の基盤を預かる立場だといえます。

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