.NET Framework(ドットネット フレームワーク)

.NET Framework(ドットネット フレームワーク)とは、マイクロソフトが提供する、Windowsアプリケーションを開発・実行するための基盤ソフトウェアのことです。C#やVB.NETなどの言語で書かれたプログラムは、この基盤の上で動きます。2002年の登場以来、Windowsの業務システム開発を長く支えてきました。

現実世界でいえば、電化製品にとっての「電源と共通設備が整った工房」のようなものです。プログラム(職人)は、道具や設備(豊富な部品群)がそろった工房の中で仕事をするため、細かい環境の違いを気にせず本来の作業に集中できます。

.NET Frameworkの構成

.NET Frameworkは、大きく2つの要素でできています。

  • CLR(共通言語ランタイム)
    プログラムの実行を管理するエンジン。メモリの後片付け(ガベージコレクション)やエラー処理を自動で行います。
  • クラスライブラリ
    ファイル操作、通信、画面部品など、よく使う機能を集めた巨大な部品集。開発者はこれを組み合わせてアプリを作ります。

.NET Frameworkと.NET(Core)の違い

「.NET」の名前を持つ基盤には2つの系統があり、混同しやすいので注意が必要です。

系統 特徴 現在の位置づけ
.NET Framework Windows専用の従来版。バージョン4.8で機能追加は終了。 既存システムの維持用
.NET
(旧.NET Core)
Windows・Linux・macOSで動く新世代。高速でクラウド向き。 新規開発の標準

歴代バージョンとサポート期限

.NET Frameworkは、これまで多くのバージョンが公開されてきました。主なバージョンとサポート期限をまとめると、次のとおりです。

バージョン リリース サポート期限
1.0 2002年 終了済み
1.1 2003年 終了済み
2.0 2005年 終了済み
3.0 2006年 終了済み
3.5 2007年 終了済み(SP1のみ2029年1月9日)
4 2010年 2016年1月12日
4.5 / 4.5.1 2012〜2013年 2016年1月12日
4.5.2〜4.6.1 2014〜2015年 2022年4月26日
4.6.2 2016年 2027年1月12日
4.7〜4.8.1 2017〜2022年 導入先Windowsのサポート期間に準拠

4.7以降のバージョンには、単独のサポート終了日が設定されておらず、インストールされているWindows自体のサポートが続く限りあわせて利用できるという位置づけになっています。古いバージョンのまま使い続けているシステムでは、サポート期限が過ぎていないか確認しておくことが大切です。

今後との付き合い方

.NET Frameworkは新機能の追加が終わり、後継の「.NET」(.NET 5以降)に世代交代しています。ただしWindowsに標準搭載され続けており、企業には.NET Frameworkで作られた業務システムが今も数多く残っているため、保守や改修の現場では引き続き重要な知識です。新しく作るシステムでは後継の.NETを選ぶのが基本です。

あわせて知っておきたい用語

  • C#
    .NET系の代表的なプログラミング言語。.NET Frameworkとともに歩んできました。
  • ASP.NET
    .NET Frameworkの上で動くWebアプリ開発の枠組みです。
  • フレームワーク(Framework)
    開発の土台となる枠組みの総称。.NET Frameworkはその代表例です。
  • ランタイム(Runtime)
    プログラムを実行するためのソフトウェア。CLRは.NETのランタイムです。

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