ファイアウォール(Firewall)

ファイアウォール(Firewall)とは、ネットワークの出入口に設置され、通信の内容をあらかじめ決めたルールに照らし合わせて、通してよい通信と遮断すべき通信を振り分ける仕組みです。外部からの不正アクセスや、内部からの意図しない通信を防ぐ役割を担います。

現実世界に例えると、ファイアウォールは「建物の入口に立つ門番」のようなものです。訪問者の身元や目的を確認し、事前に許可されたリストに載っている人だけを通し、それ以外は入口で丁重にお断りする、というイメージです。

ファイアウォール図解

ファイアウォール図解

名前の由来

「Firewall(ファイアウォール)」は、もともと建築用語で「火災の広がりを食い止めるための防火壁」を意味する言葉です。外部の脅威が内部のネットワークへ広がるのを壁のように食い止める働きから、この名前が使われるようになりました。

ファイアウォールの仕組み

ファイアウォールは、通信に含まれる送信元・宛先のIPアドレスやポート番号などの情報をもとに、あらかじめ設定されたルールと照合します。ルールに合致した通信は許可され、それ以外は遮断されます。たとえば「Web閲覧用の80番と443番は許可、遠隔操作用の22番は社内からのみ許可」といった細かな制御が可能です。

主な種類

種類 特徴
パケットフィルタ型 IPアドレスやポート番号をもとに、通信を1つずつ判定する基本的な方式
ステートフルインスペクション型 通信の一連の流れ(状態)を記憶し、より的確に正当性を判断する方式
WAF(Webアプリ向け) Webアプリケーションを狙った攻撃に特化して通信内容を検査する方式

設置される場所

ファイアウォールは、社内ネットワークとインターネットの境界に置く専用機器や、クラウド上の設定(セキュリティグループなど)として提供されるもの、そしてパソコン1台ごとに導入するソフトウェア型など、さまざまな形で利用されています。Windowsなどのパソコンにも標準機能として搭載されています。

通信の許可設定の考え方

ファイアウォールのルール設定では、「原則すべて遮断し、必要な通信だけを明示的に許可する」という考え方(ホワイトリスト方式)が基本とされています。逆に「原則許可し、危険なものだけを遮断する」方式では、想定していなかった新しい脅威を取りこぼす危険があるためです。必要最小限の通信だけを開けておくことが、安全な運用の第一歩になります。

利用時の注意点

ファイアウォールは強力な防御手段ですが、ルールで許可した通信の中身までは細かく検査しないため、これだけであらゆる脅威を防げるわけではありません。ウイルス対策ソフトや通信の暗号化など、他の対策と組み合わせた多層的な防御が重要になります。

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